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ドンキに塗り直されたあの渋谷 [春秋庵-日々の消息を語る草庵-]

 所用があって、渋谷のドンキホーテで初めて買い物をした。東急本店通りに大きなドンキができている。
 ご承知の方も多いと思うが、ここはバブルのころ、東急が西武に負けない文化発信地にしようとした、その一環であったONE-OH-NINEであった。学生には買えない「ちょっと上の大人の服」がここにはあった。
 そしてもちろん、1990年にHMVの日本一号店が入っていた。もちろんこれは、今や懐かしい「渋谷系」の音楽の発信地でもあったが、中学高校とクラシック狂でありながら地方であるがゆえにその渇望が極限に達していた私は、91年春に大学入試を終えて速攻でこの店に向かい、バックハウスがベーム指揮のウィーンフィルをバックに弾いたモーツァルトのピアノ協奏曲27番を買った。そのCDは今もある。
 その馨しさは、ドンキの雑然と共存すべくもない。その痕跡を探したが、せいぜいトイレの構造に懐かしさを思い出すぐらいであったか。何が渋谷を、日本を変えていったのか。

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