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高校球児に逸材を見いだす [Baseballdiary]

野球シーズンがたけなわとなってきた。WBC終わった後、野球界の話題を数日さらっていたのは、日本最南端の高校・八重山商工である。TBSの「バース・デイ」にて放映されていた伊志嶺監督の、妻子も仕事も捨てた野球狂が、午前6時の朝練の一時間前にひとりグラウンドの控え室で長渕剛を聴いている姿は、なかなか、ひとつの生き様だった。

残念ながら敗れてしまったが、久々にすごいなあ、という高校球児を見た。ひとりは投手の大嶺君である。横浜高校戦では致命的な2点を失ったワイルドピッチに象徴される球の荒れっぷりもすごいが、球筋はすばらしい。速いだけでなく球筋がいい。松坂大輔や、昨年の辻内のように、美しいフォームからキレのいいボールを投げるというタイプではなく、大柄な田舎の少年が無造作に投げる球であるが、それでも球筋がいい。三振を取りまくっていたが、空振りのほとんどが、バットがボールの下をくぐる剛球型の三振だった。今回は投げる機会が少なかったが、是非プロに行って大輪を咲かせてほしい。

もうひとりは、ファーストの金城君である。横浜高校戦でのホームランはすさまじいものだった。テレビ中継を注意深く見ていた人はわかったと思うが、打った直後、レフトはいったん足が止まっていた。打ち上げた、レフトフライだと判断したのである。ところがすくい上げた打球がそこからグングンと伸びる。慌ててレフトが追いかけたが、打球はレフト中段へ。こんな打球を高校野球で見たのは久しぶりで、気持ちよかった。逸材、という云われ方はしないが、確実に、高校野球もレベルが上がっている(昨年夏の大会のレベルの高さはこちらの記事で書いたとおり)ことを感じさせる。

レベルの高さといえば、昨日ソフトバンクを打ちのめしてくれた炭谷君、おそるべしである。バッティングには明らかに非凡なものがある。リードは今のところ物珍しさで勝ちきっているが、夏場以降には慣れられておそらく苦しい状況が待っていることだろう。とはいえ、逸材には相違ない。心配は、いま、西武にいいベテラン投手がいないこと。城島がいちばんの成長期に工藤に育てられたように、誰かが育ててくれると次代を背負うキャッチャーになれるのだが。

こういうことを考えるのはやはり楽しい。球春到来。


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