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過ぎし日と酒と、今朝の空 [道心庵-迷いに導を探す草庵-]

先日品川で仲間と酒を飲んだときに、珍しくポール・ジローの35年が置いてある、というので、飲んでみたらこれが酷い味だった。その口直しにちゃんとしたポール・ジローを飲んだ。カスクである。

ポール・ジローは、ポール・ジロー家の葡萄園でできる代物だが、このジロー家のプライベートな楽しみとして、樽詰めにする前の液をスパークリングジュースにして楽しむ、という贅沢があったのだそうだ。これを聞きつけた人々が「是非そっちも売ってくれ」と頼み込んで今では売られているのだが、なかなか手に入らない代物。

んで、先日の口直しでは、ジローのカスクをこのブドウジュースをチェイサーにして飲むという贅沢を演じた。一緒に行った大学時代の知己は世界第一級のとろりとしたシェリーを飲み、昔日と昔日以来のこの十年について語ってから、ずっと思いがくすぶっていた。十年というのは長い時間だ。何を悩んでいるのだ君は、君が決めた道ではないか。自分は何をしているのだろう、これは自分が決めた道?

 過ぎし日の思い重ねる君と吾 朝の碧も哀れなる哉

過ぎ去ってしまった日々を振り返り切ない気分にならないでもなかったが、翌朝の空の青が実に目に鮮やか。思わず、「青空!」と心に叫ぶ。強くはないその色に、清々しい哀しさを覚える。


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